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あまりお勧めできない食べ物、注意の必要な異物などを挙げてみました。 語り口が断定調なのは、院長の思い入れの強さとご理解ください。
| 分類 | いけないもの | |
| 食べ物編 | ジャーキー類 | 色素・添加物ともに「最高水準」の食事。製品とほぼ同じ色の便が出ることに、疑問を抱かない飼主がいることが疑問である。そもそも、ペットのおやつ業界は、法規制もなければ、業界のガイドラインもないという、メーカーの良心だけに任されている異常な世界である。 常温で、あれだけウェットな状態で腐らないのは、高レベルのナトリウムと、高レベルの多糖類が入っているから。 ジャーキー類を多量に与えて、生涯のどこかで肝障害や糖尿病になっても、「マックを食べ続けて肥満した」と同じことである。 「半生」フードもしかり。 「ササミジャーキー」も同罪。 名ばかりの「ヘルシー」や「無添加」に惑わされない知識を持とう。 |
| かに風味かまぼこ | 喜んで食べる猫が多いので、おやつ代わりに与える飼主がいる。 禁止理由はジャーキーと同様に「多糖類」である。 ちょっとウェットな感じを出すのに多糖類は必須であり、消化管の中で加水分解されてあっという間に糖になる。 言わずとしれた糖尿病誘発食である。 | |
| 「ボーロ」 | 意外と根強い人気を持っている。 中身は子供用の「たまごボーロ」とほぼ同じ。 何のために、誰のために売られているのか不明だが、血糖値が上がりやすいので与えないのが賢明。 | |
| 粗悪フード | 今でも売られているブランドだが、15年ほど前に猫の尿道結石を多発させたキャットフードがあった。 あのフードでどれだけの愛猫が死んだのだろうか。 ひと昔前だからこそ、訴訟で会社が潰れなかったと思うが、今でも何も考えずに、味や安さだけで勝負しているフードメーカーは数多い。ミネラルの量はテキトーで、とくに、猫が要求するカリウム源が足りないものが多い。 水産会社が自社の「人間に食べさせられぬ」原料をさばくために出している食事、これも猫の腎臓が負担しきれないほどの窒素源を食べさせている危険性がある。 また、スーパーで10キロ1980円とかで売ってるドッグフードも、色素・廃用動物の肉などが混入している可能性が高く、一般に低消化率で便の量ばかりが多くなることが多い。 これも避けるべきフードである。 | |
| 「自然」食 | ジャーキーと同じで、「ヘルシー」「無添加」「ナチュラル」。この言葉にだまされてないか、よく吟味してほしい。ペットを愛すればこそだと思うが、「私しか知らぬ隠れたブランド」…、この呪縛にはまっている飼主も多い。ブリーダーが薦めたとか、海外のサイトで見つけたとかで、きいたことのないブランドのフードを使うのはやめよう。 別の欄にも書いたかもしれないが、大切なのはしっかりした研究所を持っていること。 「ヒルズ」と「ウォルサム」の二社は、「食事が原因でこれこれの問題が起きたかも知れない」と獣医師が告げれば、必ず研究所のどこかの部門が動き出してくれる。 「アイムス」は有名だが、この二社よりも利益志向が強いと感じることがある。 何でもそうだが、よいメーカーは謙遜である。 あるブランドは、「これを食べれば病気が治る」と一時期、自前の雑誌で豪語していた。 しかし、獣医さんの間では「それを食べてる犬は何となく老化が早い」と囁かれている。 宣伝に少しでも高慢さが感じられれば避けた方がよい。 | |
| 骨 | 犬の歯は人間ほど強くない。 歯と骨で戦えば、必ず歯が負けることになる。 鶏の骨は、ささくれだって食道などで引っかかるといわれていた。 でも最近の鶏骨はヤワになったのか意外と引っかからない。 とは言ってもケンタッキーを食べたら、忘れずに後片付けを。 | |
| ローハイドガム | いわゆる「皮」ガムのこと。 暇つぶしになるし、そんなにカロリーも高くないが、胃の弱いペットでは消化できなくてつらくなることもある。 短くなったのを飲み込んでしまい、胃炎の原因ともなることがあるので、愛犬がどのように賞味しているのかを、しっかり観察すべし。 | |
| 「手作り」食 | ビーパルという雑誌の愛犬連載で、「長生きして欲しいから、食事は手作りで」と書いて、とても美味しそうな食事の写真があった。 本音を言えば、長生きできるくらいのグレードの良い食事を手作りできれば理想かもしれない。 しかし、病気のペットの飼主から、同じ言葉を聞いていると、筆者には到底自信がない。 よって、「食べてはいけない」わけではないが、十分な研究をした上で、時間とお金をかけてやっていただきたい。 | |
| ミネラルウォーター | カルシウム含量の高い「硬水」は、尿結石のリスクを増加させる。 北海道内の水なら水道水で十分である。 | |
| 「子犬にミルク」 | 「成長期だからフードに犬用のミルクをかけてください」とペット店の店員に言われたら、その店員は素人知識しか持っていないか、ミルクを売りたいかのどちらかである。 子犬用フードは、カルシウムもリンも必要なだけ(あるいはそれ以上に)入っているので、付け足してはいけないのだ。 とくに大型犬では高カルシウム・高カロリー食で、不要に成長スピードが速まってしまい、骨や関節に異形成が出やすくなる。 逆に、骨粗しょう症を恐れて、老犬にカルシウム剤を与えるのも、弱った腎臓をさらに痛めつける。 | |
| 異物編 | ひも | 靴ひも、タコ糸、タオルからちぎれた糸、どれも小腸で引っかかることがある。 食べたことが明らかならすぐ病院直行すれば、胃の中にあるうちなら内視鏡でとれる可能性がある。 小腸で引っかかったら腸切開になり多額の治療費がかかります。 猫は「イカ」のような噛み心地が大好きなので、靴ひもをカジカジしているうちに、「これはイカかも知れない…」と考え、次いで「これはイカに違いない」と確信して飲み込むらしい。 常習性がある癖なので、一度でも現場を見たら、家中のひもを片付けるべし。 |
| ぬいぐるみ | 小さめのぬいぐるみを飲み込んでしまう大型犬がいる。 ぬいぐるみの「鼻」のプラスチックを飲んでしまう小型犬がいる。 犬のぬいぐるみ好きは不思議で、食べたいほど愛してしまうことがあるようだ。 | |
| ボール | ゴム製のボール。 プラスチックのボール。 暇に任せてかじっているうちに、飲みたくなるようだ。 胃の中から回収される異物のトップクラスに入る。 | |
| 綿棒 | 猫で何例か見たことがある。 やはりあの紙の軸の噛み心地がよいのだろうか。 | |
| 針・画鋲など | 先のとがったものは、意外と腸が器用によけて流れていくことがあるが、ささると大事になる。 | |
| 焼き鳥の串 | 北海道のキャンプシーズンは、みんな外で焼肉をするので、串飲み犬が多くなる。 運良く流れることもあり、トイプードルなのに、何も問題なく串が流れた犬もいた。 でも、たいていは胃壁か腸壁を破って肝臓に刺さったりするので、できるだけ胃にあるうちに回収したい。 | |
| 番外編 | ●一万円札を7枚飲み込んだシーズーがいた。 便に混じって出てきたが、いくら洗っても茶色と匂いがとれず、やむを得ず銀行で取り替えてもらったそう。 ●奥さんのパンツを二枚、ひと呑みにしてしまったミニダックスがいた。 |
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| うさぎ編 | ペレットフード | うさぎは「草食動物」なのに、上下の圧力でパン!と割るようなペレットは臼歯の咬合を損なう危険性がある。しょせんペレットフードは、実験動物のうさぎに与えるために出来たフード。 「二三年も生きればいいや」の世界である。 うさぎを飼うときは、家の中を「まきば状態」にするくらいの覚悟が必要。 |
| じゅうたんの裏 | カーペットの裏は「サイザル麻」という堅い繊維が多い。 うさぎはこの植物繊維をたべたいのかも知れないが、接着剤も一緒に食べてしまうので、量によっては盲腸の中で動かなくなることがある。 | |
| くすり編 | 消炎鎮痛剤 | 犬や猫の胃は人間ほど鎮痛剤に強くなく、小児用バファリンなどでも胃潰瘍、出血性腸炎などを起こすことがある。だから「熱があったので、風邪薬をあげたんです」などはご法度。 薬の種類によっては、すぐ胃洗浄をかけないと命がなくなる危険もある。 |
| 抗アレルギー剤 | 意外と、医師や看護師さんなどが、アトピーのペットに与えたりしていることがある。 人間で標準的になってきた抗アレルギー薬(クロモグリク酸ナトリウムや仲間)は、犬では重篤な肝障害を起こすことがある。 餅は餅屋なのだから、ちょっと相談していただければ、と思うのだが。 | |
| 「外用薬」 | 食べていけない、とは違うが、ペットの皮膚病が外用薬治療で治るという信仰を持っている飼主がいる。人間と皮膚の構造、病態ともに違うので、外用薬では治らないと考えるべき。 これに関しては別項を設けるつもりである。 | |